南方からの帰還

抑留と現地での強制労働ーー 復員をめぐる、旧連合国の思惑と米国との駆け引きとは？ 当時の一次史料から、未だ謎の多い南方日本軍兵士の 抑留・強制労働・復員の全体像を明らかにする一冊。 序章ーー抑留・復員問題にどう向きあうか　 第一章　ビルマ・タイ・マレー・シンガポールでの抑留と復員ーーイギリス軍管轄下 　はじめにーー開戦から終戦へ／一　終戦と降伏／二　強制労働と戦犯裁 　判の開始／三　英軍側の復員計画 ／四　一〇万名の現地残留への方向 　転換 ／五　残留決定をめぐる英米対立／ 六　残留をめぐるマッカーサ 　-と日本政府の英蘭批判／七　残留者の復員をめぐる英米対立／八　残 　留者の復員計画の進展／九　残留者の復員開始／一〇　残留者の復員完 　了／おわりに 第二章　インドネシアでの抑留と復員ーーオランダ軍管轄下 　はじめにーー独立運動に翻弄されたオランダ／一　終戦と武装解除／ 　二　抑留と強制労働 ／三　戦犯裁判の恐怖／四　残留労働をめぐる 　英・蘭側の画策 ／五　復員への道のり／おわりにーー蘭印からの帰 　還の特徴 第三章　東部ニューギニア・豪北での抑留と復員ーーオーストラリア軍管轄下　 　はじめにーー平穏な終戦を迎えた第八方面軍／一　ラバウル、ニューギ 　ニアでの終戦／二　降伏調印から収容所へ ／三　武装解除と抑留者の 　苦難 ／四　戦犯裁判はじまる ／五　帰還準備と復員完了へ ／おわり 　にーー豪北地区からの帰還の特色 第四章　フィリピンでの抑留と復員ーーアメリカ軍管轄下 　はじめにーー開戦から終戦へ／一　終戦と米軍の対応／二　降伏への 　道 ／三　武装解除へ／四　収容所生活と強制労働 ／五　急がれた戦犯 　裁判 ／六　帰還準備から復員完了へ ／おわりにーーフィリピンからの 　帰還の特異性 終章ーー双方向からとらえた抑留・復員・帰還