|
出版社:慶應義塾大学出版会
出版日:2005年08月02日頃
ISBN10:4766411862
ISBN13:9784766411867
販売価格:4,180円
我々の「身体」は何を、いかに食べてきたのか。文学・哲学・医学の観点から「食」をめぐるさまざまな側面へのアプローチを図り、食の身体性と技法を焦点とした「食餌の身体医文化史」へのビジョンを構築する。
食餌の技法ーー身体医文化論4◇目次
序章 「食餌の技法」の試みーー新たな食文化論へ向けて
石塚 久郎
第1部 食餌のパソロジー 断食から拒食へ
第1 章 マージェリー・ケンプの断食
ーーヴァージン・アイデンティティの回復へ
久木田 直江
第2 章 食べない技法
ーー紳士と知識人とサムソンのための食餌法
宇沢 美子
第3 章 拒食症的身体/論理のジェンダー・トラブル
ーーウルフにおける食餌と身体
加藤 めぐみ
第2部 胃弱と消化の技法
第4 章 漱石の食事法ーー胃病の倫理を生きるということ
阿部 公彦
第5 章 バイオグラフィア・ディスペプシアーーカーライルの身体と“胃弱?の発見
石塚 久郎
第6 章 江戸の食傷ーー病の想像の一考察 大道寺 慶子
第3部 食養生する身体 食餌、セックス、自己のテクノロジー
第7 章 食事実践を飼い慣らす人たち
ーー現代日本における糖尿病者の事例から
浮ヶ谷 幸代
第8 章 媚薬ーー中国性技法における〈食〉
梅川 純代
第4部 思考する胃 哲学と精神分析における食の饗宴
第9 章 哲学者の食卓
ーーわたしたちは、誰と食べ、いかに食べ、何を食べるのか
河野 哲也
第10章
カント哲学の食事作法:よく味わってから飲み込むこと
ーー享受の一体化と味覚/趣味の差異化
知野 ゆり
第11章 メラニー・クラインというスキャンダルーー精神分析における食と排泄の弁証法
遠藤 不比人
第5部 食(卓)と文学のポリティックス
第12章 吸血鬼の食餌
ーーブラム・ストーカーの『ドラキュラ』に見るヴィクトリア朝の「食の問題」
小宮 彩加
第13章 演劇としての食事
ーー『タイタス・アンドロニカス』における人肉食と料理服をめぐって
小菅 隼人
第14章 クック家の悲劇ーー生産神話の崩壊
浅井 千晶
あとがき
|