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出版社:金子書房
出版日:2019年02月12日頃
ISBN10:4760824243
ISBN13:9784760824243
販売価格:2,750円
沖縄に伝わる守姉という子育ての風習を紹介。母親以外による子育てのよさ、個人による個人の世話を越えた相互交流の利点をさぐる。
[執筆者]根ケ山光一・石島このみ・川田学・白石優子・外山紀子・宮内洋・小島康生・近藤清美・山口創・内田伸子・陳省仁・箕浦康子・落合恵美子・金田利子・高田明・今田純雄・無藤隆・住田正樹・高橋惠子
【本書を読むための3つのキーワード】
■アロマザリング(allomothering)
母親以外による子どもの世話。アロ(他の:allo-)という語がマザリング(乳幼児への母親による世話)と結びついたもの。ヒトだけでなく霊長類(オナガザル上科)で多くみられる。
■守姉(ムリ゜アニ,もりあね)
乳幼児の世話をまかされた子どものことで,多くは10歳前後の少女。また守姉による子どもの世話も含めていう。守姉と世話をされる子(守子)は血縁関係(親戚)とはかぎらない。
■多良間島(たらまじま)
宮古島の西方約67キロ,石垣島の北東約35キロに位置する面積19.75平方キロメートルの島。1998年から5年間,合計特殊出生率が全国1位(3.14)となったことでも知られる。
序章 アロマザリングと多良間島 根ケ山光一
1部 アロマザリングーー守姉という子育ての役割
1章 守姉行動とはどういうアロマザリングか 根ケ山光一・石島このみ・川田学
コメント 社会的文脈のなかでの子どもによる乳幼児の世話 箕浦康子
2章 「風習」として受け継がれた子守の形 白石優子・石島このみ・根ケ山光一
コメント 姉の力 落合恵美子
3章 保育所の設立と守姉:その歴史的関係をさぐる 川田学
コメント 異質な二つの子育ち支援の視点から 金田利子
4章 大人がいだく子ども像 石島このみ・白石優子・根ケ山光一
コメント 社会の特徴と子育て 高田明
1部小括 「守姉」からみえたもの 外山紀子
2部 豊かで多様なネットワークのなかにある子どもの育ち
5章 保育所の食事場面にみる子どもと大人 外山紀子
コメント 子どもの育ちと環境 今田純雄
6章 幼稚園児の生活:降園後の行動を中心に 宮内洋
コメント 幼稚園児の降園後の生活 無藤隆
7章 就学前の子どもの対人的かかわり 小島康生
コメント 子どもの対人的関係の形成 住田正樹
8章 幼稚園児と小学生のソーシャルネットワーク 近藤清美・山口創
コメント ソーシャル・ネットワークをどうとらえるか 高橋惠子
2部小括 点のみのネットワークと面状に広がるネットワーク 宮内洋
3部 離島の子育てを見つめる視点がもたらすもの
9章 社会・経済とアロマザリング 内田伸子
10章 子育て文化とアロマザリング 陳省仁
おわりに 根ケ山光一
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