フランスの中世社会（216）

日本の近代化の手本、ヨーロッパ。その原点である中世では、貴族＝領主に対抗しつつ、王が権力を拡大し、封建王制を確立した。王権の構造を、儀式と権威の表象形式、王の超自然的な能力、騎士、十字軍、キリスト教会との相補関係を通して解明する。ヨーロッパ中世の中心をなすフランスの歴史の中に、現代社会の矛盾を解決する手がかりを探る試み。 ヨーロッパ史の中のフランス中世ープロローグ／1＝中世社会の構造的特質（歴史の中の“中世” ／中世社会の基本構造と封建制）／2＝貴族の世界と民衆・教会（中世における貴族と領主／貴族支配と都市・農村／貴族と教会／宗教運動と世俗権力）／3＝王権による統合とその基盤（王権とレーン制／王の権力基盤／王権と教会・都市）以下細目略／4＝王の権威の源泉／5＝王権イデオロギーの強化と儀礼／6＝王権の拡大と貴族層の対応