戦国のコミュニケーション〈新装版〉

確かな情報をいち早く入手し、すばやく伝達することが困難だった戦国時代ーー。武将たちはどのようにして遠隔地まで自らの意思や情報を伝えようとしたのか。主君から援軍要請の口上を託された使者、密書をしのばせた飛脚たちは、無事使命を果たすことができるのか。戦国大名文書を駆使して通信世界を再現し、中世情報論を構築した名著を新装復刊。 プロローグ／風聞と注進ー畠山ト山と長尾為景の交信ー／出羽山伏ー北条氏綱と長尾為景の交信ー／密書ー長尾顕景と長尾為景の交信ー／コラム　書状の読み方／書状の集積ー白川晴綱と北条氏康の交信ー／情報の錯綜ー朝倉義景と上杉輝虎の交信ー／飛脚の才覚ー上杉謙信と佐竹義重の交信ー／書状の重みー毛利元就と毛利隆元の交信ー／コラム　ことばを読み解く／確かな情報ー北条氏政と北条氏邦の交信ー／殿下の御意ー和久宗是より伊達政宗への通信／エピローグ　戦国時代の情報と通信（メッセンジャーー使者と飛脚ー／メディアとメッセージー口上と書状ー／通信をめぐる環境ー交通事情と通信のスピードー／情報の信頼性／むすびー戦国時代の位置）／参考文献／あとがき／『戦国のコミュニケーション』の制作事情…山田邦明