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出版社:ミネルヴァ書房
出版日:2019年04月12日頃
ISBN10:4623078450
ISBN13:9784623078455
販売価格:4,950円
現代社会からの必然の要請として誕生した「エコロジズム」その概念の全貌を、多角的視点でとらえる古典中の古典
本書は、「エコロジズム」と名づけられたイデオロギーについて本格的な検証を加えた名著の翻訳である。生態学を取り込み、生物多様性の保存という問題を政治哲学の主題とし、他のイデオロギーと同列で検討することを可能にした「エコロジズム」。そんな概念を多角的な視点でとらえる意欲的な試み。
監修の言葉 松野 弘
「緑の政治思想」の名著シリーズ 刊行に寄せて 宇佐美 誠
『エコロジズム』 刊行に寄せて 広井良典
日本語版への序文
謝 辞
凡 例
第1章 序 論
第1部 理論的考察
第2章 形而上学
「生」の意味
存在の充満性と生物多様性
第3章 生物学とエコロジズムーー社会生物学の場合
第2部 道徳的考察
第4章 エコロジズムの道徳理論
エコロジズムには新しい道徳理論が本当に必要なのか?
一貫性論
内在的価値
内在的価値と「驚異性」
第5章 道徳的配慮の対象となる可能性と道徳的トレードオフ
平等主義,複雑性,内在的価値
複雑性と道徳的配慮の対象となる可能性の程度
人間は常に他の存在よりも重要なのか?
正義・同時代の外国人・未来の世代
第3部 政治学的考察
第6章 エコロジズムの政治哲学(その1)--人間性・人間の苦境・政治道徳
人間性と人間の苦境に関するエコロジズムの理論
エコロジズムの政治道徳⑴ーー文脈依存的な自己と道徳的後見
エコロジズムの政治道徳⑵ーー生態学的正義と環境的正義
第7章 エコロジズムの政治哲学(その2)--政治道徳とメタ・イシュー
エコロジズムと民主主義
エコロジズムとグローバリズム
エコロジズムと国家
第8章 エコロジズムと現代政治哲学(その1)--功利主義・ロールズ的リベラリズム・リバタリアニズム
功利主義・帰結主義・エコロジズム
ロールズの主題ーー正義と道徳的配慮の対象となる可能性
リバタリアンの主題ーー財産と自己所有権
第9章 エコロジズムと現代政治哲学(その2)--マルクス主義・コミュニタリアニズム・フェミニズム
マルクス主義の主題ーー搾取と疎外
コミュニタリアニズムーー自律と伝統
フェミニズムの主題ーー公対私・ケア対正義
第4部 政治経済学的考察
第10章 エコロジズムは資本主義を転換することができるかーー持続可能な開発・エコロジー的近代化・経済民主主義
政治経済学ーー批判と反批判
「持続可能な開発」に関する諸見解
エコロジー的近代化
経済民主主義
第11章 「緑」の資本主義へのオルターナティブーー市場社会主義とグローバル・エコロジー
市場社会主義とは何か
グローバル・エコロジー
第12章 結 論
引用・参考文献
解 説ーー〈接続可能な社会論〉の可能性と政治的エコロジズムの役割
人名・事項索引
監訳者あとがき
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