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死と歴史【新装版】

出版社:みすず書房
出版日:2022年06月20日頃
ISBN10:4622095351
ISBN13:9784622095354
販売価格:5,170円
「まず私たちが出会ったのは、非常に古くからあり、非常に永続的な非常に巨大な感情、受動的な諦めと神秘的な信頼との中間にある、恐怖も絶望も伴わぬ、死との親近感でした。……死とは、自身の人格が、無化するのではなくて、眠ることになる〈運命〉を各人が認めることなのです。……この信仰は、今日のわれわれが考えるほど、前の時間と後の時間、生と死後の生とを対立させはしません」 「近代になると、死のとりあげ方やその儀式には一見連続性があるようでも、死は問題とされるようになり、一番なじみ深い物事の世界から、ひそかに離れていきました。想像界では、死はエロティシズムと結びつき、日常の秩序からの断絶を表わすようになりました」 『〈子供〉の誕生』では、〈小さな大人〉から〈子供〉への家族の感情・心性の歴史を、そして、『死を前にした人間』では、数多くの図像、文学作品、墓碑銘、遺言書をもとに、〈飼いならされた死〉から〈汝の死〉への感情・心性の歴史を描いた、歴史家アリエスによる講演・論文集。大著『死を前にした人間』を凝縮した内容の講演「死を前にしての態度」や、歴史家の方法論にも触れた「ホイジンガと死骸趣味の主題」「集合的無意識と明確な観念」などの論文を収めている。死生観が揺らぎ続けている現代に、本書から歴史に学び、俯瞰する視点を読み取ることができるであろう。 序ーー終ることのない書物の物語 I 死を前にしての態度 飼いならされた死 己の死 汝の死 タブー視される死 結論 II 研究の道程 1966-1975 中世における死を前にしての富と貧困 ホイジンガと死骸趣味の主題 モーラスの『楽園への道』における死の主題 死者の奇跡 遺言書と墓に見られる近代的な家族感情について 現代における死者礼拝に関する試論 今日のフランス人における生と死 倒錯した死の観念。西欧社会における死を前にしての態度の変化 患者と家族と医者 『死期』 『瀕死の患者』 集合的無意識と明確な観念 訳者あとがき 原注
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