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出版社:法政大学出版局
出版日:2017年05月01日頃
ISBN10:4588376047
ISBN13:9784588376047
販売価格:5,280円
19世紀末以降、ペスト流行の舞台は帝国主義に揺れ動くアジアだった。列強の拠点となった中国の開港都市、外国人居留地が撤廃されたばかりの神戸、日本の植民地になってまもない台湾と朝鮮、そしてオランダ統治下のジャワ。権力関係が錯綜する場所で模索された西洋的な衛生事業の導入は、そのまま近代に至る道に直結していた。国境を越えて広がる共通の脅威を通して「アジアの近代」の総体に迫る画期的な試み!
はじめに 永島 剛
第1章 ペスト・パンデミックの歴史学 飯島 渉
第2章 香 港 一八九四年 永島 剛
-〈イギリス流〉衛生行政と植民地社会ー
第3章 台 湾 一八九六年 芹澤良子
-日本の〈帝国医療〉の揺籃ー
第4章 神 戸 一八九九年 市川智生
-開港場の防疫と外国人社会ー
第5章 上 海 一九一〇年 福士由紀
-暴れる民衆、逃げる女性ー
第6章 天 津 一九一一年 戸部 健
-鼠疫をめぐる中医の社会史ー
第7章 朝 鮮 一九一一年 金穎穂
-総督府と満洲ペスト流行の脅威ー
第8章 ジャワ 一九一一年 村上 咲
-ペスト政策を通じたオランダ領東インド専門保健行政の定着ー
あとがき 永島 剛・市川智生
索 引
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