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出版社:法政大学出版局
出版日:2013年05月31日頃
ISBN10:4588099663
ISBN13:9784588099663
販売価格:5,280円
実践哲学の相違する領域において何が正義の「他者」と言われうるのか。社会哲学・道徳哲学・政治哲学それぞれの体系的課題を独自の承認論を展開させて分析し、正義の原理とその「他者」との関わりに新たな照明を当てる。
はじめに
I 社会哲学の課題
社会的なものの病理──社会哲学の伝統とアクチュアリティ
世界の意味地平を切り開く批判の可能性──社会批判をめぐる現在の論争地平での『啓蒙の弁証法』
〈存在を否認されること〉が持つ社会的な力──批判的社会理論のトポロジーについて
道徳意識と社会的階級支配──規範的な行為ポテンシャルの分析における諸問題
II 道徳と承認
正義の他者──ハーバーマスとポストモダニズムの倫理学的挑戦
アリストテレスとカントの間──承認の道徳についてのスケッチ
正義と愛情による結びつきとの間──道徳的論争の焦点としての家族
愛と道徳──感情による絆の道徳的内実について
脱中心化された自律──現代の主体批判からの道徳哲学的帰結
III 政治哲学の問題
道徳的な罠としての普遍主義?──人権政治の条件と限界
反省的協働活動としての民主主義──ジョン・デューイと現代の民主主義理論
手続き主義と目的論の間──ジョン・デューイの道徳理論における未解決問題としての道徳的コンフリクト
消極的自由と文化的帰属性との間で──アイザイア・バーリンの政治哲学における解決できない緊張関係
ポスト伝統的共同体──概念的提言
訳者あとがき
原注
事項索引
人名索引
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