|
出版社:勉誠出版
出版日:2021年05月31日頃
ISBN10:4585822542
ISBN13:9784585822547
販売価格:5,280円
人びとが語り、紡いできた歴史、そして、人びとが歴史とともに、歴史を糧に生きていくという行為に目を向け、学問と社会の対話を目指す「パブリック・ヒストリー」は、いま世界的な広がりを見せている学問分野である。
歴史学や社会学、文化人類学のみならず、文化財レスキューや映画製作等、さまざまな歴史実践の現場より、歴史を考え、歴史を生きる営みを紹介。
人間と歴史との関わりを考え、日常に活かしていくための知識と方法を伝える貴重な一冊。パブリック・ヒストリーを考えるための日本初の概説書!
*『パブリック・ヒストリー入門』(ISBN:978-4-585-22254-5)(2019年10月刊行)のオンデマンド版となります。
口絵
序文
パブリック・ヒストリーー現代社会において歴史学が向かうひとつの方向性 菅豊
1 理論 Theories
パブリック・ヒストリーとはなにか? 菅豊
〈ありのままの事実〉を支えるものー近代日本における歴史実践の多様性 北條勝貴
プラクティカル・パストと日本史ー中世歴史実践史ノート 中澤克昭
2 実践 Practices
《歴史家とは誰か? Who is the Historian?》
歴史と芸ー神楽の過去を発掘する/演じるという歴史実践 俵木悟
いまに生きる、いまに生かす歴史的空間における歴史実践ー「Oターン郷土誌家」を目指して 西村明
滋賀県下の字誌にみる歴史実践 市川秀之
コラム:「武田家属将美名録」はなぜ配られたのかーある末裔の歴史実践 及川祥平
《協働 Collaboration》
「八重子の日記」をめぐる歴史実践 宮内泰介
更地と工事現場からの文化創造と歴史実践ー津波被災地における復興キュレーション 加藤幸治
朝鮮・日本の歴史認識と市民的協働ー「韓国併合」一〇〇年をめぐる日韓の運動から 加藤圭木
コラム:「歴史」を回すーオビシャ行事とオニッキをめぐる歴史実践 金子祥之
《オーラル・ヒストリーとライティング・ヒストリー Oral History and Writing History》
戦争記憶をめぐる再帰的な歴史実践ーオーラル・ヒストリーによる他者理解と自己理解 石井弓
オーラル・ヒストリーの敗北宣言ー想像の死者へ向けた手紙 金菱清
コラム:「歴史」する聖地創出 川田牧人
《ミュージアムとアーカイブズ Museums and Archives》
歴史資料の保全と地域貢献・歴史実践 西村慎太郎
東京大空襲・戦災資料センターを拠点とした「東方社コレクション」をめぐる活動ー共同研究の進展と成果の公開 小山亮
コラム:民俗文化財に対する内部者の目線と外部者の目線 村上忠喜
《デジタル・パブリック・ヒストリー Digital Public History》
歴史のデータは誰のものかーDigital Historyがもたらす未来とは 後藤真
「記憶の解凍」-資料の“フロー”化とコミュニケーションの創発による記憶の継承 渡邉英徳
コラム:歴史を刻む音楽ーある祭り囃子の「成長」 塚原伸治
《アートと歴史映写 Art and Historiophoty》
歴史・アーカイヴズ・アートの連環ー青森EARTH〈2012 超群島〉/〈2013 すばらしい新世界ー再魔術化するユートピア〉 飯田高誉
映像という歴史叙述 青原さとし
コラム:映像で文化を切り取る歴史実践の可能性ー姫田忠義の映像製作 今井友樹
パブリック・ヒストリアンへの道程ーあとがきにかえて 北條勝貴
執筆者一覧
|