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出版社:勉誠出版
出版日:2022年01月31日頃
ISBN10:4585370005
ISBN13:9784585370000
販売価格:10,450円
世界中に散在する東アジアの美術作品を体系的に捉えるためには、画像はもとより、その所在情報、そして、その作品を含むコレクションの来歴などを、アーカイヴとして整備し、研究のプラットフォームを作り上げていくことが不可欠である。
半世紀に及ぶ継続事業を経て、近年三編の完結を見た『中国絵画総合図録』は、その先駆的な営為として特筆すべきものである。
アーカイヴ構築のために先人はどのように考え、行動してきたのか。これからのデジタル・アーカイヴの時代にどのように対応し、展開していくのか。
東アジア美術研究を領導する豪華執筆陣による論考を収載、コレクションとアーカイヴの連環がもたらす最先端の研究視角を鮮やかに提示する。
はじめに 板倉聖哲
1 東アジア美術研究・過去から未来へーコレクションとアーカイヴ
東洋文化研究所東アジア美術研究室 半世紀の歩みー『中国絵画総合図録』三編完結まで 板倉聖哲
附 参考資料 歴代教授履歴業績
正倉院宝物と中国の死後世界 ユキオ・リピット/呂晨晨
唐絵研究の可能性ー半島由来絵画を中心に 井手誠之輔
二十世紀前期の文物調査と中国美術史の発展 石守謙(飛田優樹訳)
2 東アジア美術研究の現在
受戒と仏像 長岡龍作
唐宋画牛考 竹浪遠
宋帝后画像についてー東アジア中世の帝王画像における宗教性と世俗性 陳韻如(前田佳那訳)
後堀河院の絵巻制作と蓮華王院宝蔵 増記隆介
浄土五祖像の成立をめぐって 朝賀浩
惟肖得巌賛李白観瀑図試論ー馬遠派観瀑図の受容 救仁郷秀明
洞天福地への旅ー明代蘇州における旅行絵画の一側面 植松瑞希
東アジア絵画史の視点から考える花鳥画研究ー呂紀と沈銓・南蘋派を例に 黄立芸(植松瑞希訳)
アーカイヴとしての狩野派模本 田沢裕賀
中国近代と仏教絵画ー金石から人物表現、アジア認識へ 塚本麿充
「旧王孫」が紡いだ詩画の縁ー溥儒と須磨弥吉郎、そして伊藤紫虹の「合作」について 呉孟晋
おわりに 塚本麿充
執筆者一覧
東亞美術研究的可能性ー收藏與圖像檔案庫 中文摘要
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