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出版社:勉誠出版
出版日:2019年05月31日頃
ISBN10:4585226990
ISBN13:9784585226994
販売価格:3,520円
12世紀前半に北東アジアより勃興、契丹(遼)・北宋を滅ぼし、広くユーラシア東方に100年にわたる覇をとなえた金国(金朝)。
その建国の中枢を担った北東アジアのツングース系部族集団である女真は、のちの大清国(清朝)を建国したマンジュ人のルーツとしても知られ、世界史を考えるうえで、金・女真は、避けては通れない大きな存在である。
近年深化を遂げるユーラシア東方史の研究の最先端より、「政治・制度・国際関係」「社会・文化・言語」「遺跡と文物」、そして「女真から満洲への展開」という四つの視角から金・女真の歴史的位置づけを明らかにする。
序言 古松崇志
関係年表 藤原崇人
金朝皇帝系図・金朝皇帝一覧 武田和哉
第1部◎金代の政治・制度・国際関係
金国(女真)の興亡とユーラシア東方情勢 古松崇志
契丹遼の東北経略と「移動宮廷(行朝)」
ー勃興期の女真をめぐる東部ユーラシア状勢の一断面 高井康典行
コラム◎「刀伊襲来」事件と東アジア 蓑島栄紀
女真と胡里改ー鉄加工技術に見る完顔部と非女真系集団との関係 井黒 忍
女真族の部族社会と金朝官制の歴史的変遷 武田和哉
コラム◎猛安・謀克について 武田和哉
コラム◎金代の契丹人と奚人 吉野正史
十五年も待っていたのだ!-南宋孝宗内禅と対金関係 毛利英介
コラム◎金朝と高麗 豊島悠果
第2部◎金代の社会・文化・言語
女真皇帝と華北社会ー郊祀覃官からみた金代「皇帝」像 飯山知保
コラム◎元好問ー金代文学の集大成者 高橋幸吉
金代の仏教 藤原崇人
コラム◎金代燕京の仏教遺跡探訪記 阿南・ヴァージニア・史代
金代の道教ー「新道教」を越えて 松下道信
女真語と女真文字 吉池孝一
コラム◎女真館訳語 更科慎一
第3部◎金代の遺跡と文物
金上京の考古学研究 趙永軍 訳◎古松崇志
コラム◎金の中都 渡辺健哉
金代の城郭都市 臼杵 勲
コラム◎ロシア沿海地方の女真遺跡 中澤寛将
コラム◎金代の界壕ー長城 高橋学而
金代の在地土器と遺跡の諸相 中澤寛将
金代の陶磁器生産と流通 町田吉隆
金代の金属遺物ー銅鏡と官印について 高橋学而
第4部◎女真から満洲へ
元・明時代の女真(直)とアムール河流域 中村和之
ジュシェンからマンジュへー明代のマンチュリアと後金国の興起 杉山清彦
コラム◎マンジュ語『金史』の編纂ー大金国の記憶とダイチン=グルン 承志
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