中国古典小説研究の未来

日中両国を代表する研究者による、世代と国境を超えた論考から、1980年代以降の研究を回顧。文化大革命を経て、中国国内外で変化が訪れた古典小説研究のこれまでの成果と、現在直面する問題点を明らかにし、未来への展望を切り開く！ はじめに 中国古典小説研究三十年の回顧ー次世代の研究者への伝言 鈴木陽一 1　総論　一ー中国古典小説研究三十年の回顧 中国古典小説研究会誕生のころーあわせて「中国古典小説研究動態」刊行会について 大塚秀高 過去三十年における中国大陸の古典小説研究 黄霖 近三十年間の中国古典小説研究における視野の広がりについて 孫遜 2　総論　二ーそれぞれの視点からの回顧 中国古典小説研究の三十年 大木康 小説と戯曲 岡崎由美 『花関索伝』の思い出 金文京 中国俗文学の文献整理研究の回顧と展望 黄仕忠 中国古典小説三十年の回顧についての解説と評論 廖可斌 3　研究論考 過去三十年の中国小説テキストおよび論文研究の大勢と動向 李桂奎 中国における東アジア漢文小説の整理研究の現状とその学術的意義を論じる 趙維国 たどりつき難き原テキストー六朝志怪研究の現状と課題 佐野誠子 「息庵居士」と『艶異編』編者考 許建平 虎林容与堂の小説・戯曲刊本とその覆刻本について 上原究一 未婚女性の私通ー凌濛初「二拍」を中心に 笠見弥生 明代文学の主導的文体の再確認 陳文新 『紅楼夢』版本全篇の完成について 王三慶 関羽の武功とその描写 後藤裕也 『何典』研究の回顧と展望 周力 宣教師の漢文小説についてー研究の現状と展望 宋莉華 林語堂による英訳「鶯鶯傳」について 　　　　上原徳子 4　展望ー中国古典小説研究の未来に向けて 中国古典小説研究三十年の回顧と展望 金健人 なぜ「中国古典小説」を研究するのか？-結びにかえて 竹内真彦 大会発表の総括及び中国古典小説研究の展望 楼含松