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出版社:勉誠出版
出版日:2016年12月31日頃
ISBN10:4585221557
ISBN13:9784585221555
販売価格:3,520円
ナチス・ドイツは、建築や言説、祝祭、シンボル、音楽、動物観など、様々な西洋文化を無節操に利用し、過去のイメージを想起させることで、自らの正統性を人びとに訴え、大衆操作を試みた。また現在では、ナチスやヒトラーのイメージが映画や小説で再生産され、様々な形で受容されている。
過去と現在、二つの視点から、ナチス・ドイツの文化政策と受容のあり方を探る。
はじめにー第三帝国の記憶 溝井裕一
第1部 第三帝国における「過去」の利用とその「多様性」
1.古代の「記憶」を略奪せよーナチス時代の建築に秘められたプログラム 溝井裕一
2.「私は総統を信じます」-キリスト教を想起させ大衆をとりこんだナチスのことば
細川裕史
3.想起された「アーリア的自然」-古代生物復元計画 溝井裕一
第2部 「記憶の場」としての祝祭をめぐる「過去」と「現在」
4.ナチス時代の祝祭ーニュルンベルク党大会を中心に 浜本隆志
5.集合的記憶としてのワーグナーーヒトラーによる受容とその影響 北川千香子
第3部 「現代の大衆文化」におけるナチスの「記憶」
6.人間・ヒトラーの登場ー『ヒトラーー最期の12日間』 齊藤公輔
7.月面に蟠踞するドイツ第四帝国のリアリティー反ナチス映画としての『アイアン・スカイ』 森貴史
8.『帰ってきたヒトラー』-あるいは大衆文化に居つづけるヒトラー 細川裕史
おわりに 細川裕史
コラム1 「集合的記憶」とは何か
コラム2 ナチ流「歴史の使いかた」
コラム3 「記憶」を巻きこむ歯車ーハーケンクロイツ
コラム4 消えるように設計された記念碑
コラム5 映画化される「ナチスへの抵抗」-あるいは「人としての良心」の記憶
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