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出版社:南江堂
出版日:2025年01月17日頃
ISBN10:4524210024
ISBN13:9784524210022
販売価格:3,520円
緩和ケアの概念から,看護を提供するための実践的な知識までを網羅的かつコンパクトにまとめたテキストの改訂版.緩和ケアを“診断時からすべての病期にわたって行われるケア”として捉え,さまざまな場における緩和ケアについてわかりやすく解説.今改訂では,症状マネジメントを全人的苦痛の4つの側面から整理し直し,がん以外の疾患を有する人への緩和ケアを充実させた.
【監修のことば】
新たに林ゑり子先生,新幡智子先生,酒井禎子先生の3名に編集をご担当いただき,『看護学テキスト NiCE 緩和ケア 改訂第3 版』の発行にこぎつけることができた.超高齢多死の時代を迎え,緩和ケアをとりまく社会情勢は変化し続けている.そして,緩和ケアを必要とする対象は,年齢や疾患に限定されることなく拡大している.緩和ケアとは,看護の実践そのものであると考えている.緩和ケアを学ぶことで,看護の技や心も深く育まれ,看護がより多くの人々に貢献できる場面も広がることだろう.
かつて緩和ケアは,がん終末期の患者や家族のような特定の対象に対する特別なケアのように認識されてきた.しかし,人々の尊厳を守るための症状マネジメントであり,必ず訪れる最期のときの話し合いも含めた自分らしい生き方についての対話である緩和ケアは,がん以外の疾患をもつ人や小児,高齢者,さらに家族や患者を支える人々にも必要とされるケアとして認識されるようになってきた.人々の尊厳を守る,つまり人としての暮らしや希望を大切に,その人らしく生きる権利を守る緩和ケアは,豊かに生きることを語り求める平和な社会でこそ必要とされるだろう.
最後に,多忙な中,執筆にご尽力くださった執筆者の皆様,本書の内容がより読者に伝わりやすいように文章の校正,イラストや図表の作成など努力を惜しまず取り組んでくださった南江堂スタッフに心から感謝を表したい.
新たな編集者により本書の内容が充実し,緩和ケアにおいて看護が育んできた技と心が,より広く多くの人々に看護の手を通して届けられるようになることを心から願っている.
2024年10月
梅田 恵
射場典子
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