|
出版社:創元社
出版日:2020年09月17日頃
ISBN10:4422500023
ISBN13:9784422500027
販売価格:4,180円
世界的なベストセラーとなった化学図鑑3部作(『世界で一番美しい元素図鑑』『世界で一番美しい分子図鑑』『世界で一番美しい化学反応図鑑』)で、物質の構造の根源を華麗な手腕で解明したセオドア・グレイが、今度は身の回りの「もののしくみ」に挑戦します。
といっても、一筋縄ではいかないのがこの人の面白いところ!
まずは、違法なものを隠すことを阻止するためにアメリカの刑務所で重宝されている「スケルトン家電」というジャンルからはじめ、「鍵」の章ではITの世界で重宝される暗号システム、「時計」の章ではセシウムの原子泉(セシウム・ファウンテン)を使った最高精度の原子時計の説明など、従来の「もののしくみの本」とはまったく違う視点を持ち込みます。
子どもの頃にラジオや時計を勝手に分解して怒られた人から、分解したくてうずうずしていたけれど怒られるのがイヤであきらめた人まで、必読の書です。
はじめにーーものづくりの楽しさ
素晴らしきかな、透明なものたち
外装が透明や半透明で、内部の美しい構造を見ることのできる品物をたくさん集めた章。その多くは、驚きの理由でこの世界に存在しています。
錠と鍵
錠には2つの役割があります。誰かを締め出すことと誰かを中に入れることです。長い歴史の中でさまざまな方式の錠が作られてきました。重たい岩からコンピューターのパスワードや指紋認証まで。この章は、中学校時代にロッカーの鍵が開かなくなって困ったことのある人におすすめです。
時計
この数百年で精密金属加工という分野が誕生し発展したのは、主に「より優れた時計を作るため」でした。今もなお、置時計と腕時計は最高に素晴らしく驚異的な機械装置のランキングで上位に位置しています。正確に時を告げる時計の世界は、1ドルのクォーツ腕時計からセシウムの原子泉(セシウム・ファウンテン)を使った最高精度の原子時計まで多士済々です。
はかり
人類が最初にうまくはかれるようになったものは「重さ」でした。記録が残っていないくらいの昔から、正確な重さは取引や交易で重要な意味を持っていたはずです。以来、より速く、便利に、ごまかしにくい方法で重さを量る装置を作ろうと無数の工夫が重ねられてきました。現在では、あらゆるものの重さがなくなる宇宙空間で飛行士の体重を量る方法まで開発されています。それは一体どういうことなのでしょう?
布作り
この章では「コットン(木綿)のなべつかみ」ができるまでを追います。手抜きはせず、ワタの種蒔きからスタートします。やがて、摘み取り、綿繰り、紡ぎ、織り、縫製の過程でそれぞれ使われる機械に出合います。そして、それらの機械が世界にもたらした大きな変化についても知ることになるでしょう。
あとがきーーシング・ウィスパラー ものと一体になれる人
|