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出版社:創元社
出版日:2016年10月21日頃
ISBN10:4422112295
ISBN13:9784422112299
販売価格:3,080円
ここ数年、「発達障害」の診断を受けて来談しながら、そのようには見立てられない事例が心理療法の現場で増えてきている。これは単に過剰な診断によるものなのか、それとも問題そのものが変化しつつあるのか? 本書では、「発達の非定型化」という視点から、こうした発達障害とは見立てられないものの発達に何らかの脆弱性を抱えた事例の数々を検討しながら時代的・社会的要因を探り、心理療法的アプローチの有効性を提唱する。
目 次
第I部 概 説
第1章 発達障害の増加と発達の「非定型化」
第II部 事 例
第2章 ぶつかることによる枠組みの創造
--落ち着きのなさを主訴に来談した小学生男児とのプレイセラピー
第3章 「変骨」な主体のあり方と心的基盤の構築
--問題行動を契機に来所した思春期男子との心理面接
第4章 隠された主体
--大人になりたくなかった20代女性の事例から
第5章 イメージにおける境界の成立
--騒音被害を訴えた成人男性との面接過程から
第III部 研 究
第6章 発達障害の広がりとその心理療法
--「グレイゾーン」の細やかな識別と「発達の非定型化」という視点
第7章 発達障害とは見立てられない子どもとそのプレイセラピーの特徴
第8章 非定型化する若者世代のこころ
--現代の対人恐怖とアグレッションのかたち
註および文献
人名索引
事項索引
あとがき
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