さよなら、青い鳥。

ミチルは思った。高校までなまじ成績が良かったぶん「自分は特別な人間だ。必ず成功者の人生を歩むんだ」と。しかし現実は違っった。ひきこもり歴２年。もう１年以上も太陽を見ていない。暗い部屋の片すみで、ミチルは自分の無力さを呪い、ミジメさを知る。だけどそれは、自分の心に飼っていた「青い鳥」を追い出すために必要なことだった。ずっと思い上がっていた自分自身からの卒業。インターネット上で反響を呼んだ「泣けるスレッド」待望の単行本化。