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出版社:弘文堂
出版日:2019年05月30日頃
ISBN10:4335460384
ISBN13:9784335460388
販売価格:3,190円
彼らがポピュリズムを、そして極右を支持するのは、理由がある。
アメリカにおけるトランプ政権誕生とイギリスのEU離脱を支持し、その原動力となったといわれる「白人労働者階級」の人々。かつてミドルクラスとしての、そして各国における正真正銘のマジョリティとしての地位を占めていた彼らは、いかにして「新たなマイノリティ」となったのか。そして彼らはいったい何に対して憤り、いかにしてポピュリズム政治を駆動させるのかーー。本書は、英イーストロンドンと米オハイオ州ヤングスタウンという見棄てられた二都市で、喪失感に苛まれる白人労働者たちの生の声を収録した膨大なインタビューデータとサーヴェイデータにより、既存の政党政治によってはその声を十分に代表されてこなかった「アンタッチャブルな人々」の姿を「剥奪感」を軸に解き明かします。〈トランプとブレグジットを生んだ人々〉の正体に迫り、我が国を含む各国政治の行く末を占う、気鋭の政治学者による意欲作。
第一章 イントロダクションーーポスト・トラウマ都市における政治的周縁性
第二章 新たなマイノリティーーカウンター・ナラティヴとそのポリティクス
第三章 周縁からの眼差しーーイーストロンドンでの社会的下降のポリティクス
第四章 没落のあとーーオハイオ州ヤングスタウンにおける不安のポリティクス
第五章 崩れゆく組織と政党ーー一党体制・乖離・社会資本
第六章 アイデンティティーー文化と階級のプリズム
第七章 剥奪ーー社会的階層についてのもう一つの理解
第八章 周縁を測るーーアメリカとイギリスにおけるラディカル右派支持
第九章 アンタッチャブルな人々--白人労働者たちは誰の声に耳を傾けるのか
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