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出版社:勁草書房
出版日:2017年02月18日頃
ISBN10:4326148292
ISBN13:9784326148295
販売価格:5,280円
近代科学の創始者であるガリレオやニュートンが活躍した17世紀。天動説と地動説をめぐって論争が繰り広げられ、世界と歴史の理解が大きく変わったこの科学革命の時代に、知識人たちは化石、鉱物、火山活動、気象といったものから、地球がどのようなものだと考えていたのか。デンマーク人ステノを案内人に、「ジオ・コスモス」(大地の世界)観の変容を読み解く。
bibliotheca hermetica叢書の発刊によせて(ヒロ・ヒライ)
プロローグ──科学革命の時代の地球観
1 地球をめぐる学問
2 従来の研究と本書のアプローチ
3 ステノの生涯
第一章 ルネサンスのジオコスモス
1 ジオコスモスはどのように描かれたか
2 アグリコラの鉱山学と地球論
3 自然誌、鉱物誌、そして博物館
4 コスモグラフィアとゲオグラフィア
第二章 デカルトと機械論的な地球像
1 デカルトの地球論
2 デカルトの地球論の背景と問題
3 ガッサンディの地球論
4 ステノにおけるデカルトとガッサンディ
第三章 キルヒャーの磁気と地下の世界
1 キルヒャーのイタリア体験─碩学が生まれるまで
2 地球論としての『マグネス』
3 『マグネス』から『地下世界』へ
4 ジオコスモスをめぐるキルヒャーとステノ
第四章 ウァレニウスの新しい地理学
1 ウァレニウスの生涯と著作
2 ウァレニウスの『一般地理学』
3 新科学の影響とデカルト批判
4 ウァレニウスとステノ
第五章 フックの地球観と地震論
1 フックの地球論とその背景─鉱物コレクション
2 『ミクログラフィア』と地球論
3 フックの地震論──一六六八年の論説を中心に
4 フックとステノ─自然誌と地球の年代学
第六章 ステノによる地球像とその背景
1 『温泉について』
2 『サメの頭部の解剖』
3 『プロドロムス』
4 ジオコスモスの変容と新しい地球論の意味
第七章 スピノザとステノ──聖書の歴史と地球の歴史
1 聖書解釈の問題
2 スピノザとステノの邂逅
3 『プロドロムス』と『神学・政治論』
4 聖書と地球についての歴史学
第八章 ライプニッツと地球の起源
1 ライプニッツの地下世界への関心
2 『プロトガイア』と原始地球
3 ステノからライプニッツへ──両者の交流の背景
4 歴史の総合を企てるライプニッツ
エピローグ
あとがき
初出一覧
図版一覧
文献一覧
人名索引
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