|
出版社:共立出版
出版日:2019年06月14日頃
ISBN10:4320122666
ISBN13:9784320122666
販売価格:4,180円
近年,計算科学分野の重要性がますます高まっている。とくに数値計算法は,流体計算等の大規模シミュレーション,データの統計的解析や最適化・可視化などに応用され,現代科学を支える重要な基盤技術である。
本書では,計算科学で用いられる代表的な数値計算アルゴリズムについて,線形方程式を始めとした10の分野を通じ,その数理的原理と特長の解説をおこなう。さらに,安定性・数値誤差・QR法による収束解析などについても詳細に議論した。分割統治法などの,非常に有用ながらもこれまでの数値解析の入門書ではあまり取り上げられなかったアルゴリズムも積極的に取り上げるなど,これから計算科学を志す読者が,幅広い知識を無理なく学習できるよう配慮した。
第1章 数値計算における誤差(山本有作)
1.1 計算機における実数の表現
1.2 丸め誤差
1.3 打ち切り誤差
1.4 誤差の伝播
第2章 線形方程式の数値アルゴリズム(曽我部知広)
2.1 ノルム
2.2 条件数
2.3 グラムーシュミットの直交化法
2.4 直接法
2.5 定常反復法
第3章 固有値問題の数値アルゴリズム(山本有作)
3.1 固有値とその応用
3.2 ヤコビ法
3.3 3重対角行列への変換
3.4 QR法
3.5 2分法・逆反復法
3.6 分割統治法
第4章 線形最小二乗問題(山本有作)
4.1 問題の定式化
4.2 QR分解による解法I:グラムーシュミット法
4.3 QR分解による解法II:ハウスホルダー法
4.4 特異値分解による解法
4.5 不適切問題の正則化
第5章 非線形方程式の数値アルゴリズム(曽我部知広)
5.1 単独非線形方程式
5.2 連立非線形方程式
5.3 代数方程式
第6章 関数近似(曽我部知広)
6.1 最良近似
6.2 多項式による補間
6.3 有理近似
6.4 スプライン補間
第7章 数値微分法と加速法(山本有作)
7.1 補間による数値微分
7.2 差分近似による数値微分
7.3 加速法の適用
7.4 数式処理による微分と高速自動微分
第8章 数値積分(曽我部知広)
8.1 台数公式
8.2 加速型公式(ロンベルグ積分)
8.3 補間型公式
8.4 変数変換型公式
第9章 常微分方程式の数値アルゴリズム(曽我部知広)
9.1 線形多段階法
9.2 オイラー法とその精度
9.3 アダムス法
9.4 予測子修正子法
9.5 ルンゲ・クッタ法
9.6 数値階の誤差の推定とその応用
9.7 数値的安定性
第10章 偏微分方程式の数値アルゴリズム(曽我部知広)
10.1 差分法
10.2 有限要素法
10.3 境界要素法
10.4 スペクトル法
|