|
出版社:共立出版
出版日:1999年01月01日頃
ISBN10:4320033795
ISBN13:9784320033795
販売価格:9,900円
メゾスコピック系を定義するならば、試料の(少なくとも一つの方向の)サイズが1ミクロン程度以下というのが一つの目安となろう。近年、コンピュータの小型化・高速化の要請に伴って、半導体回路の集積度はますます高くなり、個々の素子のサイズはメゾスコピック領域に入ろうとしている。本書はこの分野の発展に資するため、現時点における物理的基礎や実験技術の基礎を解説したものである。この分野に携わる研究者・技術者、参入を志す若手研究者になるべく平易にかつ実践的にメゾスコピック伝導の基礎とおもしろさを理解してもらうことを目的としている。
序 章 「メゾスコピック伝導」にかかわる本書の構成
第1章 メゾスコピック系の物理
1.1 電子干渉と1電子効果
1.2 電子波の干渉と局在
1.3 バリスティック伝導
1.4 磁気輸送現象と量子ホール効果
1.5 微小系のトンネル効果
1.6 マクロ量子トンネル現象
1.7 超伝導とメゾスコピック系
第2章 メゾスコピック系の作製
2.1 メゾスコピック構造を作製するための結晶作製技術
2.2 微細加工技術
2.3 集束イオンビーム加工技術
2.4 トンネル顕微鏡による原子操作
2.5 MOCVDによるGaAsウィスカーの成長
2.6 異方性エッチングによる量子細線の作製
第3章 自然メゾスコピック系
3.1 金属微粒子
3.2 半導体微粒子
3.3 炭素クラスター
3.4 ゼオライト
第4章 メゾスコピック系の実験
4.1 メゾスコピック系の低温測定
4.2 STMによる電子波観察
|