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出版社:オーム社
出版日:2005年07月
ISBN10:427450039X
ISBN13:9784274500398
販売価格:2,090円
空気の熱などの未利用エネルギーを熱源にする「ヒートポンプ」の飛躍的なCOP向上と利用可能な分野の広がりは、従来のエネルギー構造に変革をもたらす可能性が極めて大きいものと思われます。ヒートポンプは、必要な時に必要な熱エネルギーを自在にくみ上げることができるほか、蓄熱槽と組み合わせると、あらかじめ必要とされる熱エネルギーを蓄えることで効率のよい運転ができます。例えば、将来、住宅の省エネルギーがいっそう進むと、わずかな消費電力で住宅1軒の全館冷暖房が可能になるかもしれません。また、時間をかけてお湯を沸かすヒートポンプ給湯機も瞬間湯沸しが可能になるかもしれません。お風呂の残り湯の熱エネルギーを、給湯や暖房にヒートポンプでリサイクルすることも行われ、さらに、冷房排熱を利用した暖房・給湯システムなど高機能化も進むでしょう。京都議定書の目標を達成するために2010年にヒートポンプ給湯機520万台、高効率空調機12000台普及させることは決して大げさな目標値ではありません。なぜなら、すでに技術は確立しているのです。要はヒートポンプを積極的に採用するよう国、企業、国民が努力することなのです。
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