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出版社:岩波書店
出版日:2021年06月05日頃
ISBN10:4000299026
ISBN13:9784000299022
販売価格:3,410円
古文や現代文、話し言葉などを対象とする人文学研究において、近年、テキストアナリティクスが注目を集めている。『源氏物語』「宇治十帖」の著者問題、芥川龍之介や宇野浩二の文体の変遷、日本の方言分類分析など、文献研究に統計的手法を融合させた「計量文献学」における最新の研究成果をわかりやすく紹介した入門書。
はじめに
第1章スタイロメトリー分析
1. 1 スタイロメトリー
1. 2 書き言葉におけるスタイロメトリー
1. 3 書き手の文体特徴量
1. 4 特徴量の分析方法
第2章古典文学の数理的研究と実例
2. 1 問題の所在
2. 2 数理的手法を用いた研究
2. 3 日本語の特徴
2. 4 公開されているテキスト資料とソフトウェア
2. 5 形態素解析について
2. 6 分析用ツール
2. 7 西鶴浮世草子の著者判別
第3章『源氏物語』を中心とした平安文学の計量分析
3. 1 文章の計量分析における研究テーマ
3. 2 『源氏物語』における計量的な研究課題と研究事例
3. 3 古典文学作品への計量的なアプローチ
3. 4 平安時代の文学作品を対象とした計量的な研究の今後の展望
第4章リルケでテキストマイニング!
4. 1 問題設定
4. 2 『マルテの手記』と他の作品・評論との比較
4. 3 2 つの文体:「短編小説」と「評論」
4. 4 『マルテの手記』の特徴
4. 5 まとめ
付表 文体判別に用いたサンプル文書
第5章 文学作品の代筆問題
5. 1 はじめに
5. 2 著者識別
5. 3 文体特徴量
5. 4 著者識別の方法
5. 5 川端康成の代筆問題
5. 6 まとめ
第6章 計量文体学からたどる文体の変化
6. 1 文体論
6. 2 文体の変化
6. 3 芥川龍之介の文体変化
6. 4 宇野浩二の文体変化
6. 5 総括
第7章 文学作品の模倣に関する計量的比較分析
7. 1 模倣作品の計量分析への誘い
7. 2 夏目漱石著『明暗』と水村美苗著『続明暗』について
7. 3 コーパスの構築
7. 4 主たる分析手法
7. 5 文体の比較
7. 6 トピックの時系列変化
7. 7 おわりに
付表 コーパスリスト
第8章 コーパスにおけるモーラ情報を用いた日本の方言分類分析
8. 1 はじめに
8. 2 分析データと研究方法
8. 3 岐阜・愛知の東西所属
8. 4 おわりに
付表1 自立モーラ一覧表
付表2 モーラunigram相対頻度表(上位12)
参考文献
索引
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