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出版社:岩波書店
出版日:2022年02月25日頃
ISBN10:4000271733
ISBN13:9784000271738
販売価格:3,520円
戦争が社会のあり方を規定していることを「総力戦論」が明らかにして久しい。しかし、戦争の形態が根本的に変化した今、戦争と社会の関係性も変容しているのではないだろうか。戦時から現在に至るまでの両者の関係を、社会学、歴史学、メディア研究、ジェンダー研究、宗教学、記憶論等の観点から読み解き、総合的に捉え返す。
『シリーズ 戦争と社会』刊行にあたって
総 説 「体験」「記憶」を生み出す磁場ーー戦後と冷戦後の位相………福間良明
第1部 拮抗する「反戦」と「好戦」
第1章 国民参加のファシスト的公共性ーー戦時デモクラシーのメディア史………佐藤卓己
第2章 ミリタリーカルチャーの出版史ーー戦記・戦史・兵器を扱うことの苦悩………佐藤彰宣
第3章 日本遺族会と靖国神社国家護持運動………福家崇洋
第2部 戦争体験論のポリティクス
第4章 「戦中派」とその時代ーー断絶と継承の逆説………福間良明
第5章 小林金三と「満洲国」建国大学ーー『北海道新聞』論説陣を支えた東アジアの視座………根津朝彦
第6章 沖縄戦記と戦後への問いーー「本土」への懐疑と希求………櫻澤 誠
第3部 冷戦後の社会と前景化する記憶
第7章 被害と加害を再編する結節点としての「戦後五〇年」--国境を越えてゆく戦後補償の運動と言説………玄武岩
第8章 ネット時代の「歴史認識」--「慰安婦」「靖國」の争点化から「ネット右翼」へ………森下 達
第9章 原発災害後のメディア言説における「軍事的なもの」--「感謝」による統合とリスクの個人化………山本昭宏
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