中東欧音楽の回路

序 第1章 ニシンとヴァイオリンと緑のユダヤ人ーーシャガールのヴァイオリン 　コラム　映画「耳に残るは君の歌声」の視角 第2章 異教的習俗のモンタージューーストラヴィンスキーとスコモローヒ 　コラム　ポクロフスキー・アンサンブルの《結婚》 第3章 民俗音楽の喜劇的浄化ーーコダーイとクンデラ 　コラム　書かれざるを得ないことと書き得ぬことーーアゴタ・クリストフ『ふたりの証拠』に 第4章 民族間の「通貨」としての音楽ーーモルドヴァのブラス・バンド 　コラム　パリのロシア風ナイト・クラブーーケッセル『朝のない夜』再読 第5章 チャルガに夢中ーーブルガリアン・ポップ・フォークの地政学 　コラム　ズルナと武満ーー篠田版『心中天の網島』に 第6章 《ジプシーの恋》の夢と諦めーーレハールのオペレッタ 　コラム　粉挽き場というトポスーーフォークロアの隠れた水脈 第7章 妖しく高貴なヴァイオリンーーエネスクとラウタール 　コラム　L氏の横顔ーーヴェーグ，ヴェレシュ，コパチンスカヤ 第8章 リゲティが見入る地図ーー長いイントロダクションとインタビュー 　コラム　フィガロはなぜ理髪師なのか？ 終　章 豚飼いの角笛の残響ーーバルトークの旅を辿る 　初出一覧 　あとがき 　図版出典一覧 　人名索引 　付録CD解説